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「はなれてはたらく」ーテレワーカーが活躍できる拠点『いいづなコネクトWEST』。

投稿日:2020.12.16

CREEKSでは、廃校となった飯綱町の牟礼西小学校旧校舎の活用事業に取り組んでいます。今回は事業にかける思いについて、代表取締役 古後と取締役 広瀬へのインタビュー形式でお届けします。

改修前の旧牟礼西小学校

ストーリーが生まれる仕組みづくり

――飯綱町の牟礼西小学校旧校舎を活用した事業について教えてください。リノベーションされた校舎は「いいづなコネクトWEST」と名付けられ、既に一部がオープンしていますよね。中はどのようになっているんですか?

古後:1階はオープンなコミュニティスペースという位置づけでランドリーとカフェがあり、ほかにセミナールームを2つ設けています。2階はオフィスゾーンで、個別のオフィスとコワーキングスペースになっていて、3階は宿泊施設になる予定です。

今は1階とグラウンド、体育館がオープンしていて、セミナールームでパワーポイントのスキルアップ講座など、テレワーカーさんの育成講座を開催しています。講座の受講生は主婦の方が多くて、よく『こんなところにランドリーがあるの!?』と驚かれます。実は飯綱町にはそれまでコインランドリーがなかったんです。なので『ぜひ洗濯物を持って講座を受けにきてください』なんて話していました(笑)

 

教室だったスペースが現在はコインランドリーに!

広瀬:グラウンドは人工芝になっていて、きちんとサッカーができる環境が整っています。施設自体は今年(2021年)の春にオープンなんですが、既に長野パルセイロが教室を開いていて、子どもたちが活用してくれています。

 

整備された人工芝のグラウンドに子どもたちの元気な声が響く

ジュニアのサッカーチームってたくさんあって、だいたい保護者が送迎をするんですけど、これまでは子どもたちがサッカーをしている間、ただ待つしかなかったんですよ。

古後:そうそう、今までは河原など、雨風をしのげない所で待つこともあったそうなんです!ここならカフェでお茶を飲んでいてもいいし、洗濯をしながら待ってもいいし、図書コーナーには漫画も置いてあるから、兄弟を連れてくることもできます。

いいづなコネクトの運営に入っているのは飯綱町のまちづくり会社(株式会社カンマッセいいづな)なんですけど、本当に一生懸命考えてくれています。例えばランドリースペースではフリマサイトの『メルカリ』専用の梱包資材を売っていて、さらに売りたいものを撮影するためのブースもあるんです。ハンガーをかけるところがあって、背景用の白いスクリーンも設置されていて、写真を撮ってすぐ出品できるようになっています。自分で一からセットするとなると結構大変ですもんね。

――人工芝のグラウンドを利用する子どもたちを、カフェや図書コーナーで待ったり、フリマアプリで売りたい洋服を洗濯して、そのままランドリースペースの撮影ブースを利用して出品できたり、ひとつひとつストーリーがあるので実際に施設を利用する人たちの姿がイメージしやすいです。

広瀬:ストーリーはいっぱいありますよ(笑)。カフェの外にウッドデッキを作ってあるんですが、その先の中庭に天然芝を入れる予定なので、小さなお子さんが遊ぶスペースにもいいと思います。小さな機能を色々と入れていて用途を一つに絞っていないから、かえってストーリーが生まれやすいのかもしれません。

古後:グラウンドを使うサッカーチームの人たちが宿泊施設で合宿をして、合宿中にランドリーでユニフォームも洗えるとかね。

広瀬:1階のセミナールームや2階の研修施設は、コロナでますます意味が出てきたと思います。今、大企業では『チームを作る』『人間関係をよくする』ことが社内で重要視されています。パルセイロではチームビルディングのワークのノウハウを持っているんですが、今後はそういった研修の需要も増えていくと考えています。

古後:どんどん楽しい場所になってきています!

 

大きな建物に複数の小さな機能を掛け合わせる

広瀬:小さな町にとっては、小学校はとても大きな建物。町から民間の会社に事業活用してほしいと言ったとしても、いきなりまるっと事業活用することは厳しいと思います。もちろんたくさんお金をかけて改修すれば立派な施設はできますが、予算は限られているので、小さい機能をいくつも入れてお互いに相乗効果を発揮できるように工夫しました。

もともと長野パルセイロが使ってくれるということは先に決まっていたので、コンセプトは『自然、スポーツ、健康』に。

サッカーグラウンドだけでは、サッカーに関わる人しか使えませんが、特別教室棟にトレーニングジムを入れているので町の人たちの健康づくりにも活用してもらえます。

コミュニティと事業スペース、宿泊施設とあわせて町全体の人たちのための施設になるように考えています。

古後:ものすごくいい感じなんです。実は先日も行ってきて、はね出しリンゴをつめ放題200円で売っていたので思わず買っちゃいました!

施設内には食堂もあるんですけど、オフィスが完成したらお惣菜の販売を始めるのもいいね、と話しています。仕事終わりに夕飯のおかずを一品買って帰る、みたいなことも実現しそうです。

とちのき食堂。美味しいラーメンが評判。

この事業に関わって3年目になりますが、長いスパンで仕事をすると変化を感じられるし、自分たちが描いたことがちゃんと現実になっていくのが見える。そのことがすごく嬉しいんです!

広瀬:自分も飯綱に住みたいと思うくらい、本当にいい場所になりました。

古後:いい町ですしね。

テレワークによって広がる地方の働き方

――すでに始まっているテレワーカーさん向けの講座について、飯綱町でやろうと決めた理由はあるんですか?

古後:飯綱町でやっているテレワーカーさんの支援は『はなれてはたらく』の一つの選択肢だと思っています。CREEKS周辺の長野市街地も、やっぱり郊外に比べたら密ですよね。特に子どもを保育園、幼稚園に預けて働いている人たちは、市街地よりも郊外に出勤する方が、渋滞もなくて楽だと思うんです。

広瀬:飯綱町の施設は長野市の中心から近くて、20~30分くらいで行けるんですよ。

古後:そのくらいの通勤時間なら、混雑しがちで駐車場代も高いところに出勤するよりも、景色も良くて広々としたところで仕事をしたい人は多いのではないでしょうか?それはとても健全、自然な発想だと思います。

いいづなコネクトWESTから望む飯綱町の風景

これまで就労がネックで地方への移住をためらっていた人も、テレワークでの仕事ができるとなれば選択肢が一気に広がります。だからこそテレワークをこれまでやったことがない方の支援も続けていくつもりです。

――これまで会社に行って仕事をするのが当たり前だったので、テレワークに関心はあるけどどうしたらいいのかわからない、自分に何ができるか不安を感じているという人の声も耳にします。何かを学びたい人は、今すごく多いでしょうね。

広瀬:テレワークには2つハードルがあって、1つはスキルを身につけられるかということ、そしてもう1つの大きいハードルが仕事を自分で見つけられるかどうかなんです。

色々なところがテレワークのセミナーをやっているけど、そこでスキルを身につけても実際に継続的にテレワークで仕事ができるかというとなかなかそうではなくて。クラウドソーシングのサイトもあるけど、どうしても低い報酬なのに長時間労働になってしまったりして、続けられない人も多いんです。

CREEKSがやっているテレワークの仕事というのは、セミナーで一定のスキルを身につけてもらった後に、スキルチェックのテストがあります。それに合格するとスキルに準じて仕事の依頼が来るというもので、そこが他のテレワークセミナーと大きく違うところです。参加した人たちにとって、自分がテレワークでやっていけるというのを実感できる仕組みだと思いますよ。

テレワーカーが活躍できる場づくりを目指して

――自分には難しいと一度はテレワークを諦めてしまった人でも希望がもてそうですね。

古後:CREEKSでは前にも行政関連のテレワークの講座をやったことがあるんですが、「行政主催の講座で受講料無料」だと途中で来なくなってしまう人も多かったんです。一方、今回の講座は皆さん本当に一生懸命受講してくれています。スキルチェックで合格できるところまでレベルを上げたいという目標が、モチベーションを高めているのかもしれませんね。来年もテレワーカー講座をやる予定だと話したら、町の人たちもすごく喜んでくれました。

広瀬:もともと僕らは建築設計の仕事をしていて、ハードを作る仕事をずっとやってきたんですが、CREEKSを始めたときから『これからはただ単にハコを作ればいいという時代じゃない、中で事業をしていく人たちのモチベーションの方が断然大事だ』と考えていたんですよね。

古後:とはいえ飯綱町は人口1万人の小さな町。小さな自治体で持続可能な仕組みを作っていくときには、やはりソフトだけの提案では難しい。場所とセットだからできるというか。この仕事も長期間関わらせてもらったからこそ、ここまでこれたという実感もあります。場づくりはすぐにはできないですよね。CREEKSも7年かかったし(笑)

広瀬:そういう意味では、ソフトとハードを両方セットで提案できるというのが僕たちの強みだし、そういった仕事を今後も増やしていきたいと思っています。

古後:いろんな人とつながって、新しい仕事や働き方ができればいいなと思ってコワーキングスペースを始めたんですけど、自分らしく働く人を応援したい、新しい価値観を提供するような新規事業を応援したいという気持ちは常に持ってきました

コワーキングスペースの運営に始まり、クラウドファンディング、リノベーション、行政の受託、起業している人の伴走支援(アクセラレーション)、テレワーカーさんの育成講座などやってきた結果、事業がどんどん広がっていることを感じるし、今後も新しいことにずっと挑戦していきたいと思っています。

講座を受けた方たちがいずれ飯綱のコワーキングで仕事をしたり、地域で新しい仕事を始めたりと、いい循環が生まれるような場所を提供していきたいですね。

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