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CREEKS代表・古後理栄インタビュー

ハードを造る建築の世界から、ソフトを創るビジネスプラットフォーム構築へ。

投稿日:2018.07.28

コワーキングスペースを拠点としたビジネスプラットフォームーー

そうホームページに掲げているCREEKSは、スペース運営以外にも様々な事業を展開しています。それはクラウドファウンディングであったり、若者のためのスペースであったり、テレワーク推進支援であったり。

でも代表取締役である古後理栄さんの本業は、建築士。ハードを造る建築の世界から、ソフトを創るビジネスプラットフォーム構築へ。そこにはどんな思いがあったのでしょうか?

多様性を認め、行動を起こしていく場所。

ーー古後さん自身の建築士としてのキャリアやCREEKSを運営するまでについてはこちらを一読いただければと思うのですが、どうしてCREEKSというコワーキングスペースを作られたのですか?

「元々は建築の仕事でCREEKSの入っているビルのリノベーションなどに関わりがあったのですが、空きが出ると聞いて、とりあえず自分のオフィスとして借りてみようと思ったんです。ただスペースとしては広いこともあり、コワーキングスペースの運営を考えました。運営するにあたって、上田の〈HanaLab.〉や東京の〈Impact HUB Tokyo〉といったところの活動を視察しに行ったのですが、Impact HUB Tokyoが『社会に対してインパクトを生み出そうとする人のコミュニティー』を打ち出していて、実際にそういった思いを持つ人が集まっていることに共感したんです」

ーー建築士というのは専門性の高いプロフェッショナルな仕事ですよね。一方でスペース運営というのは色々な人が集まる場所をコーディネートしていくというジェネラリストとしての要素が強い仕事。そこはどう考えましたか?

「自分に足りていないことをやろうと思ったんです。確かに建築設計はプロフェッショナルな仕事ですが、例えばお店の設計を考えるというのは、何を販売してどういうお客さんが来くるからこういう導線を……と、経営の根本に関わっていくことでもあるんです。そういった建築士としての部分と併せて、『働き方』というものに興味があったんです。私自身、子育てをしていて、子供の幼稚園の送り迎えを考えると15時までしか仕事ができませんでした。9時〜17時ではない働き方、既存の枠にはまらない働き方って何だろう?、と」

ーー実際の運営はどのようにされていいますか?

「CREEKS以前に〈KANEMATSU〉というシェアオフィスの一員として、共同でスペース運営を行っていましたが、近い意志を持った人たちの集まりだったので、皆が同じ方を向いていたんです。CREEKSはそれとは違う。いろんな業種の人がメンバーとして集まってくると、結果的に多様性を認めることになるんです。そこで気が合う人がいれば協働するのもいいと思っています。単に場所をシェアするのではないものにしたかったこともあり、半年ほどはImpact HUB Tokyoのスタッフにもアドバイザーとして入ってもらいました」

ーー共同運営だった〈KANEMATSU〉とは違って、思いの強さやベクトルも異なる人たちも集まる場所。運営者として、何か思うことはありましたか?

「私は行動することが大切だと思っています。その第一歩のためにビジネス相談会なども開いています。でもCREEKSに来て、『机上で教えてほしい』『悩んでいるから話を聞いてほしい』というのは違うなと思っているんです。自分でもわかっていますが、『Why? どうしてそれをやりたいの?』ということをかなりしつこく聞いてしまいます(笑)。例えば、『NPO法人を作りたい』という人が来たときも、申請のアドバイス自体はそれほど難しくないんです。でも『NPOを立ち上げたとして、何をしたいの?』ということを聞いてしまう」

ーー運営から3年半が経ちましたが、古後さん自身は今後どのように関わっていこうと思っていますか?

「とにかくがむしゃらにやってたんです(笑)。圧倒的な時間をCREEKSに使ってきた。でも今は専任スタッフも入って任せられるようになってきました。私自身は〈建築〉という軸を持っている、メンバーのひとりとして関われるといいなと思っています」

子供たちの声を聞き、大人の生き方を伝える。

ーーCREEKはコワーキングスペースということで大人のための場所でしたが、同じビルの1階に〈tsunagno〉という25歳以下は無料で利用できるフリースペースも開かれました。

「お父さんがサラリーマンということは知っていても、会社でどんな仕事をしているのかを知っている子供って少ないと思うんです。若者、特に高校生や大学生たちが、tsunagnoで様々な仕事をしている大人と接点を持つことで、社会に出ていく前に働き方などの視野を広げる場所になればと。そして自分で考えて、自分の言葉で意見を言える子供たちになってほしいなと。自主イベントを行ったりもしていますが、最近では慶應義塾大学の学生による〈FROM PROJECT〉が、高校生たちを対象に、プロジェクトを創るための講座を開催したりもしています」

ーー若者、子供というと〈akichi〉というプロジェクトもされているんですよね?

「子供ってお母さんと過ごす時間が圧倒的に多いのですが、自分の子供にはいろんな大人と触れ合ってほしいと思って始めました。対話ワークショップの〈親子のてつがくカフェ〉や、建築士でありアメリカの貧困家庭支援プロジェクトを行っている遠藤幹子さんの〈ヤギさんワークショップ〉などを開催しました。これは事業ではなく、私自身がやりたいなと思って。本当に自分のことしか考えてないなと思うのですが(苦笑)」

長野から世界へ。インターネットの時代にできること。

ーー働き方、子育てと、古後さんの興味のあることが事業の核となってきたようですね。〈Show Boat〉はクラウドファウンディングですが、これはどういった経緯で携わっているのですか?

「元々は行政からクラウドファウンディングを普及する事業を委託されたんです。これまでの融資とは違うということで、金融機関側も興味を持ち始めていました。私は長野県内の盛り上がりだけで終わってしまうのではなく、外に広げていくことが必要だと感じていました。Show Boatという名称には『長野県から世界へ出航』という思いもあります。そこで全国への発信力と実績のある〈GREEN FUNDING by T-SITE〉、地元企業との関わりが深い〈長野県信用組合〉、そしてコワーキングスペースなどを通じて起業家と密に関わりフォローアップできる私たちの3者で、地域特化型のクラウドファウンディングを運営することになったんです」

ーークラウドファウンディング運営を始めてみて、古後さん自身が何か思うことはありましたか?

「先ほどCREEKSでも話をしましたが、建築士という軸が自分にはあって、ものづくりに繋がっていたいし、自分も作り手でいたいなと感じました。例えばいい技術を持った町工場などがクラウドファウンディングを募集する際に、什器や家具のデザインなのかはわからないけれど、プロデューサー的に関わることができればいいなと思っています」

ーーIT活用による非雇用型の働き方を普及される〈テレワーク長野〉へのセミナー提供など行政との協働も行ったり、長野市でのCREEKSでの活動が、古後さんが理念としている「地域から社会を変えよう」という波を起こしつつある気がしました。最後に古後さんにとってのCREEKSという場所や、自身の活動への思いをお聞かせください。

「CREEKSは自分にとって、あった方がいい場所になっています。運営者・利用者ではなく、自分も建築という専門を持った一利用者として対等でいられる場所なんです。活動に関しては、シンプルなことですが、人って無理があると苦しいんです。それは働くことや子育てもそう。不自然だと苦しい。みんなが自然になると世の中変われるんじゃないかと思うんです。そういうことを考えていくきっかけになればいいなと思っています」

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