女性の視点で考える「働き方改革」タウンミーティング
10/26にCREEKSにて、女性の視点で考える「働き方改革」タウンミーティングを特別ゲストの長野県中島副知事をお招きし開催しました。
投稿日:2017.11.01
10/26にCREEKSにて、女性の視点で考える「働き方改革」タウンミーティングを特別ゲストの長野県中島副知事をお招きし開催しました。
女性の視点で考える「働き方改革」タウンミーティングとは?
2015年8月に「女性活躍推進法」が国会で成立し、徐々に企業では女性が活躍しやすい環境づくりをしてきました。
ですが、実際のところ
●働きたくても働けない女性が約300万人いる
●第一子出産を機に6割の女性が離職する
●育児後に再就職する際はパート・アルバイトになる場合が多く、女性雇用者における非正規雇用者は56.6%と、6割近い
●女性の管理職は1割程度と、国際的に見ても低い水準である
と課題は山積みで、女性が活躍しているとは言えない状況です。
特に長野県は、職場のリーダー層に女性が少ないといわれており、企業や地方公共団体での女性管理職の割合は1割足らずで、全国ワースト5の低率だそうです。
そんな状況を打破しようと今回は中島副知事を招き、女性の働き方改革を考える上で、働くことの多様性があることに気づいてもらうきっかけとなるようイベントを開催しました。
女性が活躍する環境づくり
まず初めに中島副知事より、県が取り組んでいる「女性が活躍する環境づくり」について説明がありました。
長野県では、女性活躍に当たっての課題として「ライフステージの壁」「地域社会の固定的役割分担の概念」「社会の意思決定段階での女性参加の少なさ」をあげ、
中島副知事からは、「女性だから、男性だからというガラスの天井をなくす必要性があります。そのために、女性自身が自発性に動き多様なライフスタイルで活躍できる環境を整えることを県をあげて活動しています」とお話していただきました。
子育て期女性の再就職支援にも積極に取り組み、希望する企業とのマッチングセミナーの開催等も同時に行なっているそうです。
セミナーやインターシップには、ママに嬉しい託児を完備。子育て中のママに負担なく、再就職の機会に出会えるように工夫をされていました。
「長野県ママの職情報」公式サイトで情報が詳しく掲載されていますのでご覧ください。
→http://nagamama.jp/
また長野県では、ワーク・ライフ・バランスに向けた職場づくりとして、「多様な勤務制度導入の働きかけ」を行なっているそうです。
働きたいママにとって子育て等の事情にあわせて働ける時間を選択できることは、企業を選ぶ際に検討する重要なポイントになっています。
働きやすい企業が増えることで、優秀な人材の離職率の低下にもつながるので、県では「社員の子育て応援宣言企業登録制度」や「職場いきいきアドバンスカンパニー認証制度」などを導入して、企業に対して働きかけを行なっています。
「ながのけん社員応援企業のさいと」公式サイトで情報が詳しく掲載されていますのでご覧ください。
→http://nagano-advance.jp/
長野でイキイキと活躍する女性5名による対談
スピーカーには、みすずホールディングス株式会社 総務部経営企画室係長 大久保様、小布施にて地域活動にも力を尽くしている主婦 土屋様、自身でお菓子工房Coco ChouChouを経営している 飯田様、弊社CREEKS代表の古後と等様々な立場で活躍している女性5名に登壇していただき、コーディネーターにmonami編集長の山口さんをお迎えして対談を進めていきました。
彼女たちがどのように、会社の場づくりをしているかや今後のビジョンなどをテーマにざっくばらんに語り合ってもらいました。
・働きやすい環境づくりで取り組んでいることは?
古後からは、「CREEKSではプライベートな予定を社員全員で共有しています」との話があがりました。
仕事をすることももちろん大切ですが、仕事以外で趣味を楽しんだり家族と過ごすことも大切。子育て中の古後は子供の学校の行事などにも積極的に参加しています。
「午前中は学校行事があるから休んで午後から出社するなど仕事もプライベートもあまり無理をしないことを心がけています。結果として子育て中の私が一番休んでいるのですが、、、」
家族を大切にできることは会社を大切にできることに繋がります。
社長自ら働きながら子育てをする姿を社内で共有することで、社員たちも今後ライフステージに合わせてバランスをとりながら働く環境をつくり、働き手にとって長く働ける会社としての魅力になるのかもしれませんね。
・主婦が再就職するときに必要な資格とかはありますか?
人材採用も担当されている大久保さんからは「資格があるに越したことはないですが、主婦は同時に物事を考える癖が付いていますよね。例えば、『洗濯物を畳みながら、夕ご飯の献立を考えたり』この力は仕事をする上で重要な力なんです。それだけでも仕事に活かせると思います。」とお話いただきました。
主婦だから、資格がないからといって自信を無くさず自分の隠れた能力に気づくだけでもいいのかもしれないです。
そして、一人一人特徴を見極め、育成していく上司やトップがこれからの時代必要になってくるのだと感じました。
・今後のビジョンをお聞かせください
小布施町からお越しいただいた主婦の土屋さんからは「小布施に住んでいるのですがラジオ局を作りたいです。なぜなら、災害情報や町の情報は、広報無線のみなので、無線機の電源を切っていると情報が入ってこない。なので、FMのラジオ局を開設して町民の生活の不便さを解決したいです。」とお話いただきました。
町に住みながら感じた不便な点を、自分で行動して変えていく。主婦から起業家になるという選択肢もこれからの自然な流れになっていくのかもしれません。
また、お菓子工房Coco ChouChouの飯田さんは、「私の作るお菓子は、卵、バター、乳、小麦粉、白砂糖不使用で、アレルギーのある方なども皆で美味しく食べられるをテーマとしています。こういったお菓子はまだ手に入りづらく、また特殊な食材を使うため価格が高くなりがちです。経済的に余裕がないと安全な食が手に取りづらい、という現状に疑問を感じており、一般的に広く普及し、安価に手に入る形にするため店舗拡大を目指していきたいです。」とお話しいただきました。
「食べると心も体も元気になるお菓子」を沢山の方が日頃の楽しみとして味わえるようになると、食に対する捉え方やお金の使い方も変わってくるような気がします。
イベントを終えて
会の冒頭では、共通なのは女性という点だけ、ということで話がスタートしましたが、対談を通じて共通点が見えてきました。
それは結婚や育児が、働き方を見直すきっかけになっているということです。
「結婚や出産をきっかけに退職し、専業主婦もしくはパートとなるケース」、
「正社員で朝8時から午後7時まで毎日働きながら、育児も両立するケース」、
これらが当たり前のような気がしていますが、実はそうではありませんでした。
結婚をしても、家事、育児を行いながらも、活躍できる働き方が多様にある
ということが今回のミーティングによって明らかとなりました。
子供を持つお母さんが家庭と仕事を両立させて働くには、家族や社会のサポートが必要です。そのために、行政も様々な取り組みを行っていますし、短時間正社員制度を導入したり、ライフイベントに柔軟に対応できる環境づくりに力を入れている企業もあります。
「多様な新しい働き方」のひとつとして特に最近注目されている働き方が、「テレワーク」です。
ITの活用により、地方在住でも時間や場所にとらわれず働くことが可能です。
場所にとらわれない働き方や、自由な時間を活用して仕事をすることが可能になれば、所得を得るだけでなく、スキルアップにもなります。特に女性は家庭に閉じこもりがちですが、社会との繋がりも感じながら自分らしい暮らしを実現することも可能です。
「家庭も仕事も大切にしながら、自分自身のキャリアも築きたい。」
在宅ワークを通して新しい働き方が広がり、自分らしく働く人が増えていくのではないでしょうか?
CREEKSではテレワークという新しい働き方の普及・定着を目的に
「非雇用型テレワークながの」に取り組んでおります。
詳細はこちらの記事をご覧ください。
https://creeks-coworking.com/start-telework-nagano/
※12月号のmonamiに今回のイベントの様子が掲載されます!
ぜひチェックしてみてください。